2018年12月6日

【備忘録】対応の写像による定義

ふと思い立ってこういうことをツイートした;


もう少し見やすくまとめてみた;

対応の写像による定義.$A,\,B$ を集合とし,$A'\subseteq A$ とする.このとき,写像 $g:A'\to \mathfrak{P}(B)$ を
  • $A$ から $B$ への対応
という(以下これを $G$ とあらわす).ただし,
\[
G(x)=\begin{cases}
g(x) & x\in A'\\
\varnothing & x\not\in A'
\end{cases}
\]
とする.


補足.もとになる写像 $g$ の始集合を $A$ の部分集合としたのは,対応では,一般に始集合と定義域が一致しないことを考慮したためである.

補足.$\mathfrak{P}(B)$ は $B$ の冪集合である.

補足.定義が妥当かどうかは……どうなんだろうか.





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2018年12月3日

対応の定義に伴う基本命題

前回のエントリー「対応の部分集合による定義」の続き,対応の(部分集合による)定義に伴う基本命題とその証明である.

スマホで見る方は,LaTeXのソースが表示されていると思うので,一番下までスクロールして「ウェブバージョンを表示」をクリックしてみてください.

$\newcommand{\krc}{,\,}$ $\newcommand{\KRMapByGraph}[3]{\left(#2\krc #3\krc #1\right)}$ $\newcommand{\krcc}{,\;}$ $\newcommand{\KRMap}[3]{#1:#2\to #3} \newcommand{\KRMapp}[3]{#2\overset{#1}{\longrightarrow}#3} \newcommand{\KRMapGraph}[1]{G\left(#1\right)} \newcommand{\KRSetC}[2]{\left\{#1\;\middle|\;#2\right\}} \newcommand{\KRMapImgElm}[2]{#1\left(#2\right)} \newcommand{\krEmptySet}{\varnothing} \newcommand{\KRMapTo}[2]{#1\mapsto#2} \newcommand{\KRMapMapTo}[5]{\KRMap{#1}{#2}{#3}\;;\;\KRMapTo{#4}{#5}} \newcommand{\KROrdPair}[1]{\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapDomain}[1]{D\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapRange}[1]{V\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapComposite}[2]{#2\circ#1}$

定理1.$\varGamma$ を $A$ から $B$ への対応とする.このとき,次のことが成り立つ; \[
\KRMapDomain{\varGamma^{-1}} =\KRMapRange{\varGamma}.
\]
証明.対応の定義域の定義および対応の値域の定義より,
\[
\begin{align*}
\KRMapDomain{\varGamma^{-1}} & =\KRSetC{b}{\KROrdPair{b\krc a}\in\KRMapGraph{\varGamma^{-1}}}\\
\KRMapRange{\varGamma} & =\KRSetC{b}{\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\end{align*}
\]
である.また,逆対応の定義より,
\[
\KROrdPair{b\krc a}\in\KRMapGraph{\varGamma^{-1}}\Longleftrightarrow\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}
\]
である.したがって,$\KRMapDomain{\varGamma^{-1}}=\KRMapRange{\varGamma}$.



定理2.$\varGamma$ を $A$ から $B$ への対応とする.このとき,次のことが成り立つ;
\[
\KRMapRange{\varGamma^{-1}} =\KRMapDomain{\varGamma}.
\]
証明.対応の定義域の定義および値域の定義より,
\[
\begin{align*}
\KRMapRange{\varGamma^{-1}} & =\KRSetC{a}{\KROrdPair{b\krc a}\in\KRMapGraph{\varGamma^{-1}}}\\
\KRMapDomain{\varGamma} & =\KRSetC{a}{\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\end{align*}
\]
であり,また,逆対応の定義より,
\[
\KROrdPair{b\krc a}\in\KRMapGraph{\varGamma^{-1}}\Longleftrightarrow\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}
\]
である.したがって,$\KRMapRange{\varGamma^{-1}}=\KRMapDomain{\varGamma}$.



定理3.$\varGamma$ を $A$ から $B$ への対応とする.このとき,次のことが成り立つ;
\[
\left(\varGamma^{-1}\right)^{-1}  =\varGamma.
\]
証明.$\varGamma$ の逆対応 $\KRMap{\varGamma^{-1}}{B}{A}$ と $\varGamma^{-1}$ の逆対応 $\KRMap{\left(\varGamma^{-1}\right)^{-1}}{A}{B}$ を考える.逆対応の定義より,
\[
\begin{align*}
\left(a,\,b\right)\in G\left(\varGamma\right) & \Longleftrightarrow\left(b,\,a\right)\in G\left(\varGamma^{-1}\right)\\
 & \Longleftrightarrow\left(a,\,b\right)\in G\left(\left(\varGamma^{-1}\right)^{-1}\right)
\end{align*}
\]
である.したがって,$\KRMapGraph{\varGamma}=\KRMapGraph{\left(\varGamma^{-1}\right)^{-1}}$.対応の相当の定義より,$(\varGamma^{-1})^{-1}=\varGamma$.


補足.上記,アホアホしいほど,アホ丁寧な証明だが,このぐらい書かないと私がわからないのだ.

-

次回のエントリーでは,写像の定義にについて書く予定.気長に待たれよ.





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2018年12月1日

対応の部分集合による定義

前回のエントリー「対応と写像の定義【予告編】」の続き,対応の部分集合による定義である.

拙著「集合論」を読まれた方には見慣れた書き方と思うが,私の「書式」には本文がほとんど無く,「定義・定理・証明・補足 」が淡々と続く.以下でもその方法を踏襲している(自分で「タナカ式」とよんでいます).

スマホで見る方は,LaTeXのソースが表示されていると思うので,一番下までスクロールして「ウェブバージョンを表示」をクリックしてみてください.
 
$\newcommand{\krc}{,\,}$ $\newcommand{\KRMapByGraph}[3]{\left(#2\krc #3\krc #1\right)}$ $\newcommand{\krcc}{,\;}$ $\newcommand{\KRMap}[3]{#1:#2\to #3} \newcommand{\KRMapp}[3]{#2\overset{#1}{\longrightarrow}#3} \newcommand{\KRMapGraph}[1]{G\left(#1\right)} \newcommand{\KRSetC}[2]{\left\{#1\;\middle|\;#2\right\}} \newcommand{\KRMapImgElm}[2]{#1\left(#2\right)} \newcommand{\krEmptySet}{\varnothing} \newcommand{\KRMapTo}[2]{#1\mapsto#2} \newcommand{\KRMapMapTo}[5]{\KRMap{#1}{#2}{#3}\;;\;\KRMapTo{#4}{#5}} \newcommand{\KROrdPair}[1]{\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapDomain}[1]{D\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapRange}[1]{V\left(#1\right)} \newcommand{\KRMapComposite}[2]{#2\circ#1}$

定義(対応).$A\krc B$ を集合,$G$ を $A\times B$ の部分集合とする.このとき,組 $\KRMapByGraph{G}{A}{B}$ を
  • $A$ から $B$ への対応(correspondence)
という.


補足.対応をあらわす記号として
\[
f\krcc g\krcc\dots\krcc F\krcc G\krcc\dots\krcc\varGamma\krcc\dots
\]
などがよく用いられる(とはいうものの,$\varGamma$ 一択のような気もする).


補足.対応 $\varGamma=\KRMapByGraph{G}{A}{B}$ を,
\[
\begin{align*} & \KRMap{\varGamma}{A}{B}\\ & \KRMapp{\varGamma}{A}{B}\end{align*}
\]
などとよくあらわす.


定義(対応のグラフ).対応 $\varGamma=\KRMapByGraph{G}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,$G$ を
  • 対応 $\KRMapByGraph{G}{A}{B}$ のグラフ(graph)
といい,
\[
\KRMapGraph{\varGamma}
\]
とあらわす.


定義(対応による像).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,$a\in A$ に対して,
\[
\KRSetC{b}{\left(a\krc b\right)\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\]

  • $\varGamma$ による $a$ の(image)
といい,
\[
\KRMapImgElm{\varGamma}{a}
\]
とあらわす.


補足.対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ において,$a\krc a'\in A\krc a\neq a'$ に対して,$\KRMapImgElm{\varGamma}{a}=\KRMapImgElm{\varGamma}{a'}$ であってもよい.また,$\KRMapImgElm{\varGamma}{a}=\krEmptySet$ となるような $a\in A$ が存在してもよい.


定義(始集合).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ において,$A$ を
  • $\varGamma$ の始集合(initial set)
  • $\varGamma$ の始域
などという.


定義(終集合).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ において,$B$ を
  • $\varGamma$ の終集合(final set)
  • $\varGamma$ の終域
などという.


補足.対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ と $a\in A$ の $\varGamma$ による像 $\KRMapImgElm{\varGamma}{a}$ を
\[
\KRMapMapTo{\varGamma}{A}{B}{a}{\KRMapImgElm{\varGamma}{a}}
\]
とあらわすことがある(のかどうかはよく知らない.写像ではよくあるが,対応ではどうなのか).


定義(対応の相当).2つの対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$,$\KRMap{\varGamma'}{A'}{B'}$ に対して,
\[
\KRMapGraph{\varGamma}=\KRMapGraph{\varGamma'}\krcc A=A'\krcc B=B'
\]
であるとき,
  • $\varGamma$ と $\varGamma'$ は等しい
といい,
\[
\varGamma=\varGamma'
\]
とあらわす.


定義(逆対応).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,
\[
H=\KRSetC{\KROrdPair{b\krc a}}{\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\]
をグラフとする対応 $\KRMapByGraph{H}{B}{A}$ を
  • $\varGamma$ の逆対応(inverse correspondence)
といい,
\[
\varGamma^{-1}
\]
とあらわす.


定義(対応の定義域).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,
\[
\KRSetC{a}{\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\]

  • $\varGamma$ の定義域(domain)
といい,
\[
\KRMapDomain{\varGamma}
\]
とあらわす.


補足.対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ において,始集合と定義域は必ずしも一致しない.


定義(対応の値域).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,
\[
\KRSetC{b}{\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma}}
\]

  • $\varGamma$ の値域(range)
といい,
\[
\KRMapRange{\varGamma}
\]
とあらわす.


補足.対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ において,終集合と値域は必ずしも一致しない.


定義(対応の逆像).対応 $\KRMap{\varGamma}{A}{B}$ が与えられているとする.このとき,$\varGamma^{-1}$ による $B$ の要素 $b$ の像 $\KRMapImgElm{\varGamma^{-1}}{b}$ を,
  • $\varGamma$ による $b$ の逆像(inverse image)
  • $\varGamma$ による $b$ の原像
などという.


定義(対応の合成).$\KRMap{\varGamma_{1}}{A}{B}$,$\KRMap{\varGamma_{2}}{B}{C}$ を対応とする.
\[
G=\KRSetC{\KROrdPair{a\krc c}}{^{\exists}b\in B\left(\KROrdPair{a\krc b}\in\KRMapGraph{\varGamma_{1}}\land\KROrdPair{b\krc c}\in\KRMapGraph{\varGamma_{2}}\right)}
\]
とする.このとき,対応 $\KRMapByGraph{G}{A}{C}$ を
  • $\varGamma_{1}$ と $\varGamma_{2}$ の合成対応
といい,
\[
\KRMapComposite{\varGamma_{1}}{\varGamma_{2}}
\]
とあらわす.


補足.(対応の合成の定義はこの通りらしいが,私が今ひとつピンときてないのはナイショ)


参考文献

-

以上,対応の部分集合による定義である.

なにかが抜けているような,なにかが足りないような気がしているが, そのときは適時追加します.

次回のエントリーはおそらく,対応の部分集合の定義に伴う基本命題の証明になると思われる.気長に待たれよ.






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2018年11月14日

対応と写像の定義【予告編】

今回のエントリーを書くきっかけは,自分のこのツイートだ;



部分集合による「対応・写像」の定義は,単に「規則」を使わない定義ぐらいの認識だったが,そうなのか,そういう考え方なのかと.

素朴集合論では,対応や写像を定義する際,「規則」として定義する(ですよね?).私の「集合論」でもそのように定義した.そして,そこから部分集合による定義へと話を進めていった.

なぜなら,そのように定義する方が初学者にとって取っ付きやすいと考えたからだ(つまり,私にとってそれが分かりやすかった).

なお,部分集合による対応の定義の記述はオマケ程度で,「規則」による定義が主,部分集合による定義が従,という扱いをしている.

確認のため,集合論」を読み返してみると,対応の部分集合による定義は記述しておらず,定理と補足による説明ですませている.

また,そのあたりは話が一直線に進んでおらず,曲がりくねっていて,見通しが悪い.

今となっては,部分集合による定義から話しをした方が良いと考えるが,そこを書き替えると,対応と写像に関する部分を根本的に構築し直す必要がある.

そこで,以下では,対応と写像の定義とその周辺の話を再度書くならこうなるということを記事にしたい.



次 回 に 続 く


-

なお,これからその部分を考えるので,記事になるのは先になる.気長に待たれよ.





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2018年8月6日

「集合論(数学で行こう)」第9.3版

 自著「集合論(数学で行こう)」の第9.3版を公開した.


DLmarketで購入


【集合論(数学で行こう)第9.3版】
第9.3版では,
  • 第6章の文言の見直し
  • その他の章について,一部文言の見直し
を行った.

---

以下,定期的なお知らせ;

改訂版のお知らせのエントリーでは毎回書いているが,個人的には,取り回しの良さでPDF版のほうが良いと思う.PDF版には,

  • 個人の範囲で印刷自由
  • テキストの選択コピー自由
  • ロックなし
  • 個人の範囲で複製自由
  • 改訂版のダウンロードが自由
  • 要はただのPDFファイル

という利点があるからだ.

改訂版のダウンロードという点でいうと,AmazonのKindleがどういう仕様になっているのかがよくわからない.購入者がサポートに依頼すれば改訂版をダウンロードできるのはわかっているが, そうしない場合はどうなのかヘルプを読んでも要領を得ない.

製本版を第10版で出す予定に変更はないが,次の改訂版が第10版になるか第9.4版になるかは,今のところ未定のままだ.

といいつつも,第7章を見直して,第9.4版となると思う.




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2018年6月14日

「集合論(数学で行こう)」第9.2.1版

 自著「集合論(数学で行こう)」の第9.2.1版を公開した.

★ 2018/06/17 9.2.1版の Kindle での販売を開始しました.

2018/06/15 14:00 現在,Kindle版のファイルのアップロードの不具合のため,Kindle版は「9.2版」のままでです.正常に作業が完了すれば,このエントリーでお知らせします. 

DLmarketで購入


【集合論(数学で行こう)第9.2.1版】
第9.2.1版では,本書内のリンク切れを修正した.また,一部,文言を修正した.

今回は,上記リンクの修正がメイン.

---

改訂版のお知らせのエントリーでは毎回書いているが,個人的には,取り回しの良さでPDF版のほうが良いと思う.PDF版には,

  • 個人の範囲で印刷自由
  • テキストの選択コピー自由
  • ロックなし
  • 個人の範囲で複製自由
  • 改訂版のダウンロードが自由
  • 要はただのPDFファイル

という利点があるからだ.

改訂版のダウンロードという点でいうと,AmazonのKindleがどういう仕様になっているのかがよくわからない.購入者がサポートに依頼すれば改訂版をダウンロードできるのはわかっているが, そうしない場合はどうなのかヘルプを読んでも要領を得ない.

製本版を第10版で出す予定に変更はないが,次の改訂版が第10版になるか第9.3版になるかは,今のところ未定のままだ.




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2018年6月13日

【予告】集合論の改訂版

明日(06/14)あたり,集合論のプチ改訂版の販売開始の手続を行う予定です.

Kindle版は¥756→¥972になります.

PDF版は¥972のままです.

何度でも繰り返すけどDRM無しのPDF版をオススメ.





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2018年5月28日

群・環・体の関係みたいなもの

こういう,公式みたいなまとめ方はあまりよくないと思いつつまとめてみた.

  • 半群
    • 演算+結合律

  • 単位元付半群
    • 演算+結合律+単位元
    • 半群+単位元 

    • 演算+結合律+単位元+逆元
    • 半群+単位元+逆元
    • 単位元付半群+逆元

  • 可換半群
    • 半群+可換

  • 可換群
    • 群+可換

    • 加法:可換群
    • 乗法:単位元付半群
    • 分配律

  • 可換環
    • 加法:可換群
    • 乗法:単位元付半群+可換
    • 分配律

  • 可除環
    • 加法:可換群
    • 乗法:群
    • 分配律

    • 加法:可換群
    • 乗法:可換群
    • 分配律

 -

前回のエントリーを書いてる途中,手元のメモでまとめてたものを吐き出してみた.

いってみれば,確認用.これで覚えようとしてはイケないと思う.





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2018年5月26日

群・環・体の定義

 前回のエントリー「演算の定義(群・環・体の準備)」の続きである.




定義(半群).$G$ を空ではない集合とする.$G$ 上に演算 $\circ$ が定義されており,次の性質を満たしているとする;
  • 【結合律】任意の $a,\, b,\, c\in G$ に対して,$\left(a\circ b\right)\circ c=a\circ\left(b\circ c\right)$.
このとき,$\left(G,\,\circ\right)$ を半群という.


定義(単位元付半群).$G$ を空ではない集合とする.$G$ 上に演算 $\circ$ が定義されており,次の性質を満たしているとする;
  • 【結合律】任意の $a,\, b,\, c\in G$ に対して,$\left(a\circ b\right)\circ c=a\circ\left(b\circ c\right)$.
  • 【単位元】ある要素 $e\in G$ が存在して,任意の $a\in G$ に対して,$a\circ e=e\circ a=a$.
このとき,$\left(G,\,\circ\right)$ を単位元付半群という.


定義(群).$G$ を空ではない集合とする.$G$ 上に演算 $\circ$ が定義されており,次の性質を満たしているとする;
  • 【結合律】任意の $a,\, b,\, c\in G$ に対して,$\left(a\circ b\right)\circ c=a\circ\left(b\circ c\right)$.
  • 【単位元】ある要素 $e\in G$ が存在して,任意の $a\in G$ に対して,$a\circ e=e\circ a=a$.
  • 【逆元】任意の $a\in G$ に対して,ある $b\in G$ が存在して,$a\circ b=b\circ a=e$.
このとき,$\left(G,\,\circ\right)$ をという.


補足.誤解の恐れが無ければ,$\left(G,\,\circ\right)$ を単に $G$ とあらわす.


定義(可換群).$G$ を群とする.$G$ が次の性質を満たしているとする;
  • 【可換】任意の $a,\, b\in G$ に対して,$a\circ b=b\circ a$.
このとき,$G$ は可換群であるという.



定義(環).集合 $A$ に2つの演算,加法 $\left(+\right)$ と乗法 $\left(\bullet\right)$ が定義されているとする.$A$ が次の性質を満たしているとする;
  • $A$ は加法に関して可換群である;
    • 【加法の単位元】ある要素 $e_{0}\in A$ が存在して,任意の $a\in A$ に対して,$a+e_{0}=e_{0}+a=a$.
    •  【加法の逆元】任意の $a\in A$ に対して,ある$-a\in A$が存在して,$a+\left(-a\right)=-a+a=e_{0}$.
    • 【加法の結合律】任意の $a,\, b,\, c\in A$ に対して,$\left(a\circ b\right)\circ c=a\circ\left(b\circ c\right)$
    • 【加法が可換】任意の $a,\, b\in A$ に対して,$a\circ b=b\circ a$.
  • $A$ は乗法に関して単位元付半群である;
    • 【乗法の単位元】ある要素 $e_{1}\in A$ が存在して,任意の$a\in A$に対して, $a\bullet e_{1} = e_{1}\bullet a=a$.
    • 【乗法の結合律】任意の $a,\, b,\, c\in A$ に対して, $\left(a\bullet b\right)\bullet c=a\bullet\left(b\bullet c\right)$.
  • 【分配律】任意の $a,\, b,\, c\in A$ に対して,$a\bullet\left(b+c\right)=a\bullet b+a\bullet c$.
このとき,$A$ をという.


定義(可換環).$A$ を環とする.$A$ の乗法に関して,任意の $a,\, b\in A$ が可換であるとき,すなわち,$$a\bullet b=b\bullet a$$ならば,$A$ を可換環という.


定義(零元).$A$ を環とする.$A$ の加法に関する単位元 $e_{0}$ を零元という.


補足.環の零元は $0$ とあらわすことが多い.


定義(単位元).$A$ を環とする.$A$ の乗法に関する単位元 $e_{1}$ を単に単位元という.


補足.環の単位元は $1$ とあらわすことが多い.



 定義(可除環).集合 $K$ に,2つの演算,加法と乗法が定義されているとする.$K$ が次の2つの条件を満たしているとする;
  • $K$ は環である.
  • 【乗法の逆元】任意の $a\in K$ に対して,ある $a^{-1}\in K$ が存在して,$a\bullet a^{-1}=a^{-1}\bullet a=e$.
このとき,$K$ を可除環という.


補足.くだけた書き方をすれば,可除環とは
  • 加法に関して可換群であり,
  • 乗法に関して群をなし,
  • 分配律を満たすとき,
をいう.

 
定義(体).可除環 $K$ の乗法が,$K$ の任意の要素 $a,\, b$ に対して可換ならば,$K$ をという.


補足.可除環の場合と同様な書き方をすれば,体とは
  • 加法について可換群であり,
  • 乗法についても可換群をなし,
  • 分配律を満たすとき,
をいう.

-

以上,群・環・体の定義である.

演算に関する定義と,群環体の定義は分けて欲しいと思っていたし,そうしないと自分がわからない.

一般論としてはどうかわからないが,私としては,こういう順番で書いてもらうのが一番わかりやすい.






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2018年5月10日

演算の定義(群・環・体の準備)

群・環・体の定義の前に,演算についてこれぐらい書いておいてもらわないと,私にはわからないので,自分なりに演算の定義をまとめておく.

拙著「集合論」を読まれた方には見慣れた書き方と思うが,私の「書式」には本文がほとんど無く,「定義・定理・証明・補足 」が淡々と続く.以下でもその方法を踏襲している(自分で「タナカ式」とよんでいます).

なお,集合論(今回の場合は「写像」)については既知であるとして説明している.

✅手元の iPhone で確認したところ, スマホモードではTeXコードが表示され,Webモードでは,数式の表示が一部うまくいかないようです.


演算 


定義(演算).$X$ を集合とする.写像 $g:X\times X \rightarrow X$ を
  • 集合 $X$ 上の演算
という.


定義(積).集合 $X$ 上に演算 $g$ が定義されているとする.このとき,$\left(a,\, b\right)\in X\times X$ の像 $g(a,\, b)$ をといい
$$a\circ b$$
とあらわす.


補足.集合 $X$ 上に定義されている演算$g$ を,その積の記号を用いて

演算 $\circ$

とよくあらわす.


定義(単位元).集合 $X$ 上に演算 $\circ$ が定義されているとする.ある要素 $e\in X$ が存在して,任意の $a\in X$ に対して,$$a\circ e=e\circ a=a$$であるとき,$e$ を単位元という.


補足.演算 $\circ$ における単位元 $e$ を

$0$
$1$

などとよくあらわす.


定義(逆元).集合 $X$ 上に演算 $\circ$ が定義されているとする.任意の $a\in X$ に対して,ある $b\in X$ が存在して,
$$a\circ b=b\circ a=e$$
であるとき,$b$ を「$a$ の逆元」という.


補足.演算 $\circ$ における $a$ の逆元を

$-a$
$a^{-1}$

などとよくあらわす.


定義(可逆元).集合 $X$ 上に演算 $\circ$ が定義されているとする.任意の $a\in X$ に対して,$a$ の逆元が存在するならば,$a$ を可逆元という.


定義(可換).集合 $X$ 上に演算 $\circ$ が定義されているとする.任意の $a\in X$ に対して,ある $b\in X$ が存在して,

$a\circ b=b\circ a$

であるとき,「$a,\, b$ は可換である」という.


定義(結合律).集合 $X$ 上に演算 $\circ$ が定義されているとする.任意の $a,\, b,\, c\in X$ に対して,

$\left(a\circ b\right)\circ c=a\circ\left(b\circ c\right)$

であるとき,これを結合律という.


定義(分配律).集合 $X$ 上に2つの演算 $\circ,\,\diamond$ が定義されているとする.任意の $a,\, b,\, c\in X$ に対して,
$$a\diamond\left(b\circ c\right)=\left(a\diamond b\right)\circ\left(a\diamond c\right)$$
であるとき,これを分配律という.


-


以上である.


これらの定義は,群・環・体の定義の中で述べられることが多いが,私はそれを見て,どうにもスッキリせず,モヤモヤしていた.

モヤモヤの原因が何であるのかわからなかったのだが,試行錯誤するうち,演算に関する定義を抜き出して,先に述べてから,群・環・体の定義を書けば流れるように読めることがわかった.

やはり,わからないと思ったら,自分で再構成するほか無いようだ.

というわけで,次回は(多分)群・環・体の定義である.





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2018年4月30日

数学お勧め本その5[位相空間]

今回は位相空間の教科書を紹介する.

例によってややディスり気味の文章だが,私のブログを見てくれている方は,もう慣れていると思いたい.





今回挙げる中で初学者に一番向いていると思うのがこれ.



ユークリッド空間から距離空間,そして位相空間へと,直観的な説明を交えて急がずに,外堀からジワジワ攻めていくような説明.

位相空間をある程度わかっている人にはじれったく感じるかもしれない.





上記「位相空間」と同じ内容が,後半に述べられている.



個人的には,この本の方が好み.付帯説明が少なめで,中身が引き締まっているような感じである.





位相空間でよく挙げられる教科書の一つ.



全体的にスッキリとした説明で,悪くはないのだが,定義を地の文で書いてしまうのはどうかと思う.





定番としてよく挙げられるのがこれ.



内容云々よりも,説明の順序が一本道になっていないように感じるのと,所々,饒舌すぎる点があるような印象.今となっては一番におすすめする本ではないと思う.

とはいいつつも,やっぱりこの本を参照してしまう.そういうところが「定番」なのかもしれない.





位相空間の教科書のおすすめで挙げられることはないが,個人的に気に入っているもの.



演習本なので,詳しい説明はないのだが,要点がコンパクトにまとまっていて,気に入っている.

致命的ではないが,定義で所々細かい条件が抜けているとこがあって,前提を暗黙の了解にしているように感じる部分がある.





本格的に入門したい方はこちらをどうぞ.



森田紀一 位相空間論


パラパラとしかみていないので,おすすめも,ボヤキもできないのだが,専門家が書いた教科書ということで.

30頁の集合論の説明のあと,10頁ほど,ユークリッド空間・距離空間の解説がある.全体の8割方が位相空間についての説明.





もっと本格的に入門したい方はこれ.



児玉之宏 永見啓応 位相空間論


この教科書の「位相」は「閉包」による定義から始まる.その後,私がどうしたかは「お察し」である.

始めの10頁ほどで集合論について述べ,いきなり位相の定義から始まる.400頁超えの大著.





教科書を見て気に入らない部分があるから,自分用の「教科書(集合論)」を書き始めたわけで,紹介文の「ディスり」がなければ,私は教科書を書かなかったし,このブログを開設することもなかったはずだ.

なので, 位相空間に関してもそのうち自分用の教科書を書くことになると予想.

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ということで,次回はどの分野の教科書を紹介するか,考え中.




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2018年4月22日

数学お勧め本その4[素朴集合論]

素朴集合論の教科書.

関係ないが,私は「素朴集合論」を「前期集合論」とよびたいとそれとなく思っている.量子論の「前期量子力学」になぞらえるのと,「公理的集合論」に対する言い方として.

以下に挙げるオススメは,私が集合論を書くときによく参考にしたものの中で,新刊で手に入る本だ.




一冊目に挙げるのはこれ.



「むすび」で素朴集合論で生じる矛盾とクラスについての記述が,「付録」で公理的集合論(BGの体系)についての記述がある.

内容とは関係ないが,時折出てくる「しからば 〜」という表現が妙に気に入っている.

参考エントリー





集合論の教科書の定番としてよく挙げられるのがこれ.



私の書いた「集合論」はこれを底本にした.

所々,不必要に詳しく書いてあるのに,定理の証明は読者に丸投げするなど,記述の落差が激しい.

一通りの項目について書かれてあるので,集合論の教科書としてよく挙げられるのだと思うが,私のレベルの者が読もうとすると,本書で省略された証明を探して副読本が数冊必要だった.

参考エントリー





執筆中,これもよく参考にした.



上記【松坂】と比較すると,簡潔に書かれているという印象.【松坂】の妙にくどい説明は見当たらない.

順序集合についての記述はあるが,順序数についての記述はない.

参考エントリー





これは少し毛色の違う集合論の教科書.



「普通」の素朴集合論の教科書になれていると,戸惑うかもしれない.前書きにある「理論の構築過程を見せる」という著者の立場がそうさせているような気がする.

参考エントリー





素朴集合論と公理的集合論の隙間を埋めてくれる教科書.



パラパラと見た程度なので,詳しいことはかけないが,最後の頁に「選択公理を仮定しないと集合論はどうなるか」について簡単な記述がある.





もう一つ,私の書いた集合論.



PDF版(DLmarket)→ 【集合論(数学で行こう)第9.2版】

自分で「集合論」の教科書を書いた理由を書き始めると長い「ぼやき」になってしまうので,ここでは割愛する.ぼやきのエントリーはここ→ 集合論の本(冊子)を書いた 

内容の特徴を一つ挙げるなら,それは「定理・命題の証明を省略せずにすべて書いた」という点である.

見た目の特徴を一つ挙げるなら,それは「本文がほとんど無く,その代わりに補足で埋めた」という点だ.





「集合論」の教科書は「位相」とセットになっている場合が多いが,「集合と位相」というタイトルの教科書の大半は「位相」メインになっていると思う.

ここには挙げなかったが,他にも多くの集合論の教科書がある.少し古い教科書になると,品切という名の事実上の絶版状態にあるものも多い.電子書籍で復活させる・オンデマンドでの販売にするなど,方法はあるはずだが,出版社の動きは重すぎて,話にならない.

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しかし,オススメと言いつつ,紹介文が全然オススメになっていない点は見逃して欲しい.集合論の教科書に関しては,前向きな見方ができない身体になってしまっているのだ.





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2018年4月11日

数学お勧め本その3[数理論理]

普通なら,この辺で微積分とか線型代数の本を紹介するはずだが.私の場合はここから.





まずはこれから.



このブログでも以前,紹介している→ 前原昭二「記号論理入門」

自然演繹の入門書.文体や記号が古いといわれることがあるが,私は気にならない.むしろ御愛嬌.

内容については一点だけ気になるところがある;演繹の仮定除去が何故妥当なのかについての説明がない点である(上記ブログエントリーを参照).この点については,下記「鹿島亮・数理論理学」に説明がある(?).





最初の部分をパラパラと見ただけなのだが……



「前原・記号論理入門」ではなされなかった「演繹における仮定の除去」についての詳しい説明がある……ような気がする.





数理論理学への本格的な入門書というと,これになると思う.



前書きにもある通り,オーソドックスな部類の教科書.上で紹介した同著者の「記号論理入門」のあとなら(なんとか)読めるか.





この本は買ったまま,積ん読状態だ.



自然演繹・ヒルベルト流体系・ゲンツェン流シーケント計算の等価性が示されていると聞いて購入した.いつか読む日がこんことを(自分次第).


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次回はどの分野の教科書を紹介するか,考え中.





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2018年3月23日

ツイッターで遊んでみた

全然数学とは関係ないエントリーだが,まあ,たまにはこういうのも😀











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このシリーズのネタ,タグが付いてないので,見れるのがTLに流れてきた分だけで,他の人のネタをたどれないのが残念.




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2018年3月15日

数学お勧め本その2[アップ編]

タイトルだけ見れば,準備編と何が違うんだという話.

以下に挙げる本は,数学を始める前に読むというよりも,手元に置いておいて,必要に応じて読み返すという使い方になるだろう.





まずはこれから.


今回紹介する三冊の中では,もっとも初学者向けだと思う.

「第1章 数学語」では,数学でよく使われる用語・言い回しについて,それぞれ手短にまとめられている.





次に紹介するのがこれ.



「すべての〜・任意の〜」に関する詳しい解説がある.

私の「すべての〜・任意の〜」に対する感覚は,中島さんのそれと(多分)同じである.

「すべての・任意の」は「∀」の読み下しに過ぎないから,「∀」を連想できる用語・表現なら,私はそれほど気にしないという立場だ —— といいつつ,微妙に気にはしていて,その感覚が中島さんのそれと(多分)同じということである.





三冊目はこれ.




「第6章 述語と数学的論証」中でも「6.3 『ならば』型の命題の証明」は参考になる.

この本がなければ,今も「ならば型命題の証明」に関しては勘違いしたままだったかもしれない.





他にも色々あると思うが,私がよく参照するのは上記三冊だ.

これらの本に書いてあること —— 数学語・表現など —— は,「すうがく徒・数ぽよ」 の共通認識事項として知っておいた方がいいと思う.


次回は,
  • 数理論理
になるだろうか.




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2018年3月10日

数学お勧め本その1[準備編]

まずは準備編ということで,数学そのものではないけれど,私が繰り返し目を通している本.もしくは,そうするに値すると私が思うもの.




「作文技術」の本と聞かれたとき,私が真っ先に思いつくのがこれである.自分の中では「高木貞治・解析概論」みたいな位置づけの本.



「理科系の,研究者・技術者・学生」のための「他人に読んでもらう文書(仕事の文書)」の作文技術について書かれた本.

「理科系の仕事の文書」は「事実と意見」のみを含み,心情的要素を含まないことを特徴とする.そしてその表現技術について説明する.

大学4年の夏休み明け頃に,ゼミ室にあったこの本を読んで目が覚めたような気がしたのを覚えている.その後,自室に一冊,勤務先の自分の机に一冊置いて,何かあるごとに読み返していたような気がする.


この本の漫画版が最近出た(私は読んでいないが……)






「理科系の作文技術」のいわゆる「人文系・社会学系」版.



テーマは「理科系の —— 」と同じ.それを「人文系・社会学系」向けに再構成したものだ.「理科系の —— 」と比較して,個々の項目がより具体的に書かれていると思う.





数学ガールの著者・結城さんが書いた文章作法の本.





「数式まじりの説明文」を題材とした「あなたの考えを読者に伝えること」を書いた本(基礎編).

次にそれを「正確で読みやすい文章に書き直す方法」を説明する(推敲編).

そしてそれらの原則は「読者のことを考える」ことにあると説く.

結城さんの特徴である,柔らかい印象の読みやすい文体で,具体的に説明されている.





作文技術に関する書籍は数多くあるけど,上記が手元にあれば,概ね間に合うのではと個人的に考えている.

このエントリーの元ネタツイートはこれ↓





次回のエントリーで紹介するのは何がいいか考え中.

おそらく
  • 数学を勉強する上で知っておいた方が良いこと
が書いてある本になると思う.



最後に番外編(私が持っているのはこれの旧版の方).



学生の課題論文の書き方の指南書.主人公のヘタ夫君が成長する姿を見守ってやって下さい.






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2018年2月11日

「数学攻略Wiki」の試作(開発中)

---------- 2019/09/12 追記 ----------

開発は中止しました
なので
  
期待すんじゃねーぞ!コノヤロウ!

ところで,Amazonで「集合論」売ってるんですけどどうですか

ヽ(´ー`)ノ
 ----------


今,「数学攻略Wiki」を試作している.「数学」をゲームと見立てて,その攻略法を皆で考えようというものだ.


註)まだ未公開です(念のため)


誰でも編集に参加できる,いわゆる「Wiki」である.




開発環境・開発言語はXojoを使用している.普通ならば,PukiWikiあたりを使うところだが,自分の向学のためと理由を付けて,スクラッチ開発している.

サイトに関しては,先行するお手本(物理攻略Wiki)があるから,Webアプリの開発はそう難しくはないだろうと思っていたが,Xojo自身のコンセプト・制約のため,かなり苦戦している.

課題を一つ一つ克服する必要があるので,すぐには完成しそうにはないが,できるだけ早く運用にこぎ着けたいと考えている.

開発の途中経過(といえるのかどうか)はツイッターで逐一つぶやいている.

運用を開始した際には,当ブログでも告知する予定だ.




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2018年1月26日

「集合論(数学で行こう)」第9.2版

自著「集合論(数学で行こう)」の第9.2版を公開した.

DLmarketで購入


【集合論(数学で行こう)第9.2版】
第9.2版では,第5章の文言を見直した.他の章についても見つけた誤字・脱字は修正している.

前9.1版から約2ヶ月かかった.見直した部分はほぼ第5章だけだが,証明を一から見直したので,時間を要した.


改訂版のお知らせのエントリーでは毎回書いているが,個人的には,取り回しの良さでPDF版のほうが良いと思う.PDF版には,

  • 個人の範囲で印刷自由
  • テキストの選択コピー自由
  • ロックなし
  • 個人の範囲で複製自由
  • 改訂版のダウンロードが自由
  • 要はただのPDFファイル

という利点があるからだ.

改訂版のダウンロードという点でいうと,AmazonのKindleがどういう仕様になっているのかがよくわからない.購入者がサポートに依頼すれば改訂版をダウンロードできるのはわかっているが, そうしない場合はどうなのかヘルプを読んでも要領を得ない.

製本版を第10版で出す予定に変更はないが,次の改訂版が第10版になるか第9.3版になるかは,今のところ未定のままだ.




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